自分に嘘をつくのは、心理的にどのような理由があるのでしょうか。自分に素直に生きることはとても素敵で、あらゆるプレッシャーやストレスがなく心が自由になりそうな印象がありますよね。
しかし実際は他人と共存しなければいけない状況があるため、自分に嘘をつく必要があることも。そこで今回は、自分に嘘をつく心理について詳しくご紹介していきますので、もっと素直になりたいと思っている人はぜひ参考にしてみてください。
自分に嘘をつく心理について
自分に嘘をつくのは素直になれないのと同じ。本当の自分を表現できないのはストレスが増えるだけでなく、他人との距離感をとるのが難しくなる原因です。では、自分に嘘をつきやすい人の心理的な理由を見ていきましょう。
プライドが高い
自分に嘘をつくのは負けん気が強く、いつも他人より上の立場にいないと満足しないためです。あまり人を信用しない傾向もありますので、弱みを見せないように強がってしまいます。
できないことを「できる」と言ったり、嫌いなものを「好きだ」と言ったりしてしまうのは、自分に嘘をつく行為。プライドが邪魔をして本音を言えない状態です。他人とのやりとりの中で無意識にやってしまうのは、自分が有利になる発言。
自分に非があり謝らなければいけない時なども、絶対に悪くないという態度で相手にアピールするため、とても頑固で付き合いにくい人に思われる可能性があります。
我慢している
自分に嘘をつくのは、心理的に我慢して物ごとを丸く収めたい気持ちがあるからです。言いたいことを我慢する瞬間は社会生活でよくあることですが、当たり前になってしまうと本来自分をさらけ出すべき相手にも同じ態度になってしまいます。
我慢は続けると慣れてしまうもので、さらに負荷がかかっても平気になってしまうでしょう。よほど辛くならないと自覚できないほど我慢が普通になってしまうと、とても深刻な弊害があるかもしれません。
好かれたいから
自分に嘘をつくのは、心理的に相手に特別な感情を抱いているためで、本音を言ったら嫌われるという不安があるからなのです。自分に嘘をついている感覚はなく、相手のために本音を言わないだけ。
そんな考え方が定着しているので、自分に嘘をつくのは辛くなく、正直になるほうがとても苦痛になるでしょう。好きな人に振り向いてもらいたい時、相手が聞きたい言葉を言ったり嬉しくなることをやったりしてあげたいと思いますよね。
自分の気持ちに素直になっても、このタイプの人は感情表現ができないことが特徴なので、自分自身がもどかしく感じることがよくあるのではないでしょうか。
信頼できない人だから
自分に嘘をつくのは心理的に相手を信用していないためで、本音を言ったら後で大変なことになると不安を感じています。他人と深く関わり傷つくことを恐れており、過去の出来事で未だに忘れられないことがあるのでしょう。
自分をオープンにするのは、多少なりとも信頼関係がないとできないことです。約束を守れない人や口が軽い人だと警戒心を持ってしまい、自分に嘘をつくことはありますよね。
大人のマナーだと思っている
苦手な食べ物をご馳走してもらった時に「美味しいですね」と心にもないことを言う場面は誰もが経験しているかもしれません。このような状況も自分に嘘をつくのと同じですが、相手の気持ちを考えて正直にならないのは必ずしも悪いことではありません。
コミュニケーションスキルとして大人だからやるべきことだと思っている人は、自分に嘘をつくことを美化している場合もあり、心理的に何も悪いとは思っていないでしょう。
自分に嘘をつくという解釈ではなく、「マナー」として素直にならない人かもしれません。
自信がないから
自分に自信がない人は、正直に言うと相手に怒られる、嫌われるというネガティブな結果を想像して嘘をついてしまいます。それは自分を守るための手段で、あるがままの自分を攻撃されないようにしているのです。
過去正直な発言をしたために人間関係が悪くなった、人から指摘されたなどの嫌な経験があると、自分に正直になることはとてもリスクが高く感じてしまうでしょう。そのため自然と自分の気持ちから目をそらして逃げる癖がついてしまうのです。
評価してほしいから
自分に嘘をつく心理は周囲から評価してほしい気持ちが強く、承認欲求が満たされるようコミュニケーションをとる傾向があります。他人と意見の相違が生じる場面はあり、その時にお互いに嫌な思いをしないためにもどちらかが我慢しますよね。
それで自分がよく思われるなら安心…という考え方の構図が定着しているのかもしれません。
素直に他者に接する方法について
自分に嘘をつかず生きることは理想的ですが、それが難しい場面があることも事実。では今より楽になるために何をするべきか、素直に他者と接する方法をご紹介しましょう。
自分に嘘をつき続けるリスクを理解する
自分に嘘をつき物ごとが丸く収まることはよくあるかもしれませんが、それが必ずしも正しい解決策とは限りません。自分に嘘をつき続けるとあらゆるリスクがあり、自分の問題から目をそらし、何を考えているのかわからない自分になってしまいます。
また自分に嘘をついているという事実を知ると、当然ながらセルフイメージも悪くなり、自分の価値を低く見積もってしまうことにもなりかねません。正直にならないことで劣等感や過剰な我慢など、ネガティブなものが増大していきます。難しい場面から逃げる癖ができ、周囲に流された生き方になるかもしれません。
断る勇気を持つ
無理な仕事を頼まれて「すぐにできます」と自分に嘘をつく時。気が乗らない食事会に誘われて「楽しみにしています」と答えてしまう時。誰かの期待に応えるために自分が我慢する必要はないのです。
自分に嘘をつかないためには「断る」勇気を身につけましょう。大切なのは相手ではなく自分自身。守るために嘘をつくよりも正直になるほうが自分を守ることができます。
断って関係が悪くなる人ならその程度の相手だったのだと解釈してみると、もっと素直に他人と接することができるでしょう。
視野を広げて解釈する
自分の意見が受け入れられるかどうか、そんな迷いが生じて自分に嘘をついてしまう場合は、視野をもっと広げてみてください。価値観が異なる人がたくさんいるように、必ず自分に共感してくれる人もいます。
色々な人の意見があって当然。そんな余裕を持って他者と接すると、自分に嘘をつくことが悪く思えてくるかもしれません。
嫌われることも大切
自分に嘘をつくのは、他者との関係を平穏に維持したいことが心理的な理由として挙げられます。社会生活で大切な譲り合いや多少の我慢は、決して相手のためではなく自分が有利になるためだけのもの。
これからは自分に素直になり、その結果相手と上手くいかなくても素直になったことを評価するべきです。人から嫌われるのは人生において必ずあることで、だからこそ意気投合する人がもっと大切に思えるのです。
本音を言うかどうか迷った時は、そんな大切な人たちの顔を思い出してみてくださいね。
まとめ
自分に嘘をつくのは、心理的に相手に気を遣っているからなのでしょう。とても思いやりがあり心の優しい人は、言いたいことを言わずに我慢する場面が多いと考えられます。
自分自身をもっと楽にしてあげるためにも、できるところから少しずつ正直になっていくとよいかもしれません。
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