用件を言わない人は、心理的に相手から何かを引き出そうとしている可能性があります。よくあるのは「来週の日曜日、暇?」と予定が空いているかどうかを先に質問してくる場合。
肝心な目的を伝えないのは、どのような理由があるのでしょうか。そこで今回は、用件を言わない心理やコミュニケーションのコツについて詳しくご解説していきましょう。
用件を言わない人の心理について
「今すぐ来て!」「後で電話するから」など、用件を言わないで話を進める人がいますよね。そんな時の考えられる心理背景についてポイントごとにご説明しましょう。
サプライズしたいから
用件を言わないのは、心理的にサプライズして相手を喜ばせたり驚かせたりしたいため。「来週の月曜日、空けておいて」といきなり言われても、普通なら「どうして?」と必ず聞きたくなりますよね。
サプライズが好きな人は楽しいことが大好きなので、決して悪気があって用件を隠しているのではありません。しかし少しナルシストなところもあり、自分のアクションで注目されたい気持ちや優越感を得たい思いもあるので、もしサプライズされた場合は少し大げさに驚いてあげると喜んでくれるかもしれません。
断られるのが怖い
用件を言わない人は心理的に断られる不安があるためで、よくあるのは好きな人をデートに誘う場面。「来週、映画を観に行かない?」と誘い「今は観たい映画がないから…」と断れるのではないかと心配になるのです。
誘う内容だけでなく、自分の存在が相手にとってどれくらい大切なのか自覚できない人は、本題を隠して話を進めることがよくあります。たとえ偶然都合が悪くて誘いを断られたとしても、このタイプは悪く考える傾向があり「嫌われた」と感じてしまうかもしれません。
誘うよりも誘われたいタイプなので、アクションを起こすまでに時間がかかります。
会話を盛り上げたいから
用件を言わないのは、心理的に会話を盛り上げたい気持ちがあるためです。根底には相手に好意を寄せている想いがあり、楽しい人だと思われるためにわざと言いたいことを隠したり、遠回しに本題に触れたりすることもあるでしょう。
「仕事の後、暇?」「どうして?」「ちょっとお願いがあるから…」と不透明な会話。相手はとても気になり色々な質問をしてきますので、関心を寄せてくれる態度を見るのが楽しいのかもしれません。
「今は内緒」「後でわかるよ」など、思わせぶりなことを言ってやりとりを引き延ばしています。
傷つきやすいから
相手のことを考えすぎるため、用件を言わない心理が働くことがよくあります。自分の目的を知られ拒否されることにとても敏感で、いつまでも心に傷を負ってしまうタイプ。
相手の性格に合わせてアプローチしているつもりなのですが、肝心なことをなかなか言い出さないため、相手がやきもきしてしまうことも。はっきりしないので、結果的に相手のイライラした態度が自分を傷つけることにもなりかねません。
相手の喜ぶ用件かどうかわからない時、できるだけ否定されないよう話をごまかす傾向があるのでしょう。
リアクションを待っている
用件を言わないのは、心理的に相手のリアクションを知りたいため。「今日暇?」「来週の予定は?」など、先にスケジュールを質問して相手がどれほど興味を持つか知りたいのです。
用件はさほど重要ではないかもしれませんが、自分にどれほど興味を持ってくれているか知るためにわざと用件を言わない作戦。「どうして?」「理由を教えて」と相手がしつこく詰め寄ってくることで気分がよくなるのでしょう。
逆に「暇だけど…」とあっさり答えてくる人だと、なんとなく手応えを感じずつまらなくなってしまうかもしれません。
自分の居場所を探している
用件を言わないのは、心理的な背景として自分の居場所を探している意味があります。他人が喜ぶ姿や驚く姿、関心を寄せる行為などで自分の存在感を認識したい思いが関係しているのです。
自己肯定感が低いところがあり、自信のなさが用件を言わない会話になってしまう理由。とても人を思いやる優しいタイプで、相手に喜んでもらえるなら犠牲を払っても構わないと思っていますが、はっきりしない態度で否定的な印象を受けてしまう人も中にはいるでしょう。
断られる可能性がある
用件を言わないのは心理的作戦で、相手の嫌がることや苦手なことをお願いしたいからです。たとえば上司が部下に残業をお願いする場面のように、「今夜は暇か?」とスケジュールをまず聞いてくること。
残業など、できればやりたくないことを人にお願いされるのは避けたいことです。そんなことをすでに承知のうえで人にアプローチする場合は、「残業してくれるか?」と言うよりも先に予定を聞いたほうが相手は断りにくくなると考えられます。
「暇です」と答えておきながら、用件が残業なら「やっぱり忙しいです」とは言いにくいですよね。
用件がわからない時の対処法
用件を言わないで予定をまず確認してくる人には、次の方法で対処してみましょう。
正直に気持ちを伝える
「明日のランチの予定は?」「今日は何時まで起きている?」など、どうしてそんな質問をするの?と疑問を抱くシーンはたまにあります。用件がわからない時のスケジュール確認は誰でも答えにくいものなので、そんな時は素直な気持ちを伝えるのも方法です。
「どうして用件を言わないの?」「内緒なことならちょっと考えさせて」「わからない約束はできないから」など、相手が用件を言うまでは予定を伝えないこともいいかもしれません。
心理的な理由で言いにくい人もいるようですが、人の予定を聞くのは理由があるからで、わかりやすいよう先に用件を伝えることはマナーとして大切かもしれません。
予定があると言ってしまう
何の用件かわからない時は、「その日は予定があるから」と最初に断ってしまうのも方法です。相手のペースに乗せられたくない時は、自分のペースにすり替えることがコツ。
予定がある人に興味を持ってもらうには、その場で用件を伝える以外に手段はありません。こちらの行動次第で「実はその日に一緒に食事したいと思っていたんだけど…」と正直に用件を伝えてくることもあるでしょう。
もし好きな人からの誘いなら「予定を変えられるから」とすぐに乗り気で対応することもできます。
内容次第で考える
とても楽しいこと、もしくはとても嫌なことのどちらか。用件のわからないことは、両極端な内容をイメージする人が多いでしょう。好意を寄せる相手からこんな形でアプローチされたとしても、内容によっては断りたい場合もあるかもしれません。
しかし想像では答えられないため、正直に「内容次第だけど…」と言ってしまうのもよいでしょう。完全否定ではなく可能性があることを匂わせておけば、相手も誘いやすくなるはず。
とくに断られることに不安を抱く相手なら、「映画のチケットがあるから」と気軽に誘ってくるかもしれません。
絶対に用件を言わない場合
「行く場所によるけど…」と答えても、絶対に用件を言わない人も稀にいるかもしれません。この場合はよほどのサプライズなのか、それとも相手の不安を理解できない人なのか。
そんな人と約束するのは抵抗があっても当然なので、用件がわからない時は断ってしまいましょう。
まとめ
用件を言わない人は、心理的に自分が傷つきたくないから。好きな人が相手なら尚更のことで、今後よい関係を築くために心理作戦で近づいてくることもあるでしょう。
何でも話せるよう、普段からコミュニケーションでお互いに自信をつけることも大切です。
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