変化を嫌うのは心理的な理由があります。現状維持は無難な考え方ですが、リスクがあっても変化させることで新たな幸福や喜びを得られることもありますよね。
人間関係でも変化が求められることはよくありますので、そんな時に変化を嫌うのは心理的にどのような意味があるのか詳しくご解説していきましょう。
変化を嫌う心理について
今のままでいい、新しいことを受け入れるのが面倒…そんな気持ちになった経験がある人は多いのではないでしょうか。では変化を嫌うのは心理的にどのようなことが関係しているのか、考えられる理由をご紹介しましょう。
エネルギーを使うため
変化を嫌うのは、心理的に多大なエネルギーを使うことに抵抗があるためです。たとえば結婚や引っ越し、転勤などのライフスタイルの変化は慣れるまでに時間がかかり、慣れようと思い普段やらない努力を続けますよね。
毎日の穏やかな生活を変化させるために緊張が高まり、エネルギーを使い果たすことがとても嫌なのです。変化はよい意味も悪い意味もあります。しかし人間の防護機能が働き、変化を「危機」として捉えるため、危機を乗り越えるためのエネルギーが必要になるのです。
ストレスになる
変化を嫌うのは心理的にストレスになるからで、とくに人間関係の変化は不要なら受け入れたくないことです。しかし恋愛相手との付き合い方の変化、友人との距離感など、どうしても変化させなければいけないことはあります。
その際にできるだけ均衡を保つためにストレスが溜まってしまい、変化させなければよかった…という結果になることも。自分が変化を生み出す立場にいるなら、ストレスもある程度は覚悟しなければなりません。
逆に他人から押しつけられて変化した場合は、ネガティブな気持ちが勝ってしまうこともあるでしょう。
今が最高に幸福だから
変化を嫌うのは、心理的に今が最高に幸福なので邪魔をされたくないのです。たとえば引っ越し。狭い家でも住み心地がよく安心できる場所なら離れたくないですよね。
おしゃれな家に住むチャンスがやってきても、もしかしたら今以上の幸福は得られないかもしれません。そのような感覚があると変化を嫌う心理となり、現状を変化させることがとても不安になります。
恋愛関係も同じく、相手の仕事が変わることで恋愛関係にも変化が訪れる不安を抱くことはありますよね。
変化する目的がわからない
変化は人間が成長するために欠かせないこと。長い人生のうちに何度も古いものを手放して新しいものを受け入れ、全く違うことに挑戦しなければいけない場面が訪れます。
変化は目的意識がないと達成できないもの。変化を嫌うのは心理的に目的意識がなく、なぜ無理して変えるのか疑問を抱いているためです。人間関係も成長すれば何かしらの変化が訪れるのは当然。変化しないほうがいい場合もあるかもしれませんが、目的がないと変化するのはさらに難しくなります。
失敗への不安がある
変化を嫌うのは心理的に失敗への不安があるためで、新たなものを手に入れるために実は損するのではないかという心理が働きます。恋人と別れる変化も同じ。恋愛関係が変化することでもっと自分の人生は乱れてしまうと思うからこそ、ずるずると関係を続けてしまいます。
転職においても、今の仕事よりも給与がいいところがあるけれど人間関係が悪いかも…という不安を持つことも。それは現状維持するために自分が言い訳しているだけの可能性もあるでしょう。
サイクルを乱すのが嫌
変化を嫌うのは、心理的にいつも決まりきったサイクルを大切にしたいためです。朝5時に起きて7時に出勤という生活がずっと続く場合、引っ越しをして寝ていられる時間が30分短くなるだけで平和が乱されてしまいます。
このように人生の流れを安定させたい人は変化を嫌う心理がありますので、たとえ自分にとって有効でないものでも慣れているほうが安心なのです。知らない場所に行ってどこを歩けばいいかわからない状況よりも、見慣れた道順で飽きてしまうほうが自分は納得できるということですね。
現状維持バイアスになりやすい人の特徴について
現状のままでいいと思う「現状維持バイアス」。変化を嫌い、新しいことをなかなか始められないのは次のような特徴がある人です。
安全を優先する
現状維持バイアスになりやすいのは、とにかく安全で乱れない環境を好む人。人間関係も同じで、知っている人と関係を深めるのは構いませんが、知らない人と緊張しながら関係を構築したくないタイプです。
リスクを回避する人なので、失敗は少ないといえるでしょう。しかし逆に安全を優先するために刺激やチャンスを逃すこともあるかもしれません。どちらをとるかで人生の充実度も変わってしまうので、臨機応変に対応したほうがいいのでしょう。
選択肢が多すぎる
現状維持バイアスになりやすいのは選択肢が多い人で、判断する際に考えることが多いので「このままでいいや」という結論になってしまいます。旅行で泊まる場所を探す時、色々な場所からひとつに絞るのはかなりの労力が必要。
そこで現状維持バイアスになると旅行自体をキャンセルする可能性もあり、何もしない選択肢が自分にとって一番安全なのです。人間関係においても、たくさん知り合いがいると誰と食事するか迷いますが、ごく限られた範囲なら決断に悩むことはないでしょう。
現状を認識していない
現状維持バイアスになりやすいのは、現状をきちんと認識していない人。そのため間違った決断を下し、結果的に自分が損することもあるでしょう。たとえば知人と口論になり、二度と話をしたくないと一時的な感情で決めてしまい、人間関係を悪化させるようなこと。
冷静に現状を認識しないと不要な変化につながることもあります。いつまでも転職せずにストレスを抱えてしまう人や恋人と別れられない人などは、変化するよりも無意識のうちに現状維持を選んで気づきを忘れてしまいます。
変化を嫌う人の恋愛傾向について
常に刺激を求めて変化させたい人よりも、現状維持で安定した人のほうが恋愛対象に向いていそうですよね。では、そんなタイプにはどのような恋愛傾向があるのか、ポイントごとにご紹介していきましょう。
本音が言えず我慢する
変化を嫌う人は、変化しないために言い訳をする傾向があります。このため自分が感じていることが変化につながる場合は、本音を隠して我慢することがあるでしょう。
恋人の態度が気に入らない時、一言言ってしまうと関係が悪くなってしまうことも。そのような変化のきっかけが自分になるのが不安なので、我慢したほうが気楽に感じられます。
将来が見えない
現状維持を好む人の恋愛傾向は、あえて関係を進展させることはなく、成り行きに任せているところがあります。恋愛がしたいけれどずるずるといつまでも一人でいる、長く交際している相手がいるのに結婚しないなど。
変化が必ずしもメリットをもたらすとは限らないからと、将来計画も積極的ではないかもしれません。
刺激を求めない
恋愛関係はいつかマンネリ化するものですが、愛情から情愛に変わるようにゆったりとした変化はとても素敵です。現状維持が好きな人は刺激を求めないため、今よりも状況が悪くなることはありません。
その代わり劇的な変化をもたらすこともなく、自分が苦痛に感じているのに無理に現状を維持することもあるでしょう。
まとめ
変化を嫌う人は、心理的にこれから起こることに対して不安を抱いているからなのでしょう。それは人間の防衛機能が働くためで、誰でも居心地のよい場所を変化させるのは抵抗があります。
そんな「現状維持バイアス」は発見のチャンスを見逃すこともありますので、時には勇気を出して新たなことに挑戦するのもよいでしょう。
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