昔住んでいた場所に行く心理は、なんとなく理解できる部分もあるのではないでしょうか。懐かしい気持ちになるのは、音楽や食べ物など、あらゆるきっかけがありますが、「場所」は思い出がたくさん詰まっているところなので特別な気持ちになりますよね。
それでは早速ですが、昔住んでいた場所に行く心理についてご解説していきましょう。
昔住んでいた場所に行く心理背景にあること
しばらくぶりに訪れた昔住んでいた場所。なんともいえない懐古の念が湧いてくるはずです。なぜ私たちは昔住んでいた場所に行くのか、心理的に考えられる理由を見ていきましょう。
気持ちが落ち込んでいるから
昔住んでいた場所に行くのは、心理的に自分を励ましたいためです。懐かしいところに行くと優しい気持ちになり、元気を与えてもらえますので、無意識に昔に戻りたくなり行ってしまうのでしょう。
昔の家を見なくても、近所に行くだけで急にテンションが高くなることもありますので、なぜか昔住んでいた場所に行きたくなるのは、自分でも気づかないレベルで気分が低迷している可能性があります。
生まれた場所、子供時代を過ごした家など、あの頃のエネルギーが恋しいのです。
変わったところが見たい
昔住んでいた場所に行くのは、心理的に「変化」を求めているサインかもしれません。毎日を楽しく生きるためにも、適度な刺激や変化がないと退屈してしまいます。
そんな心理状態の時は面白みのあるものが欲しくなり、ふと昔住んでいた場所が恋しくなるのです。あったはずのお店がなくなっていたり、住んでいたマンションの外壁の色が変わっていたり、昔とは違う変化を知ることで自分も変わりたい願望を刺激しているかもしれません。
時代の流れを感じると、これから先をどう過ごすべきか考えるチャンスになるでしょう。
現実逃避したい
昔住んでいた場所に行くのは、心理的に現実逃避したい思いがあるためで、タイムトラベルを疑似体験しています。長い時間が経過しても、昔住んでいた場所はその当時のまま自分にとっては変わらないところ。外観を眺めていると心の扉が開き、過去に戻れるのです。
仕事で疲れた時や日々が楽しくない時など、現実から目を背けたい場合は過去に戻りたくなるのは自然な気持ちでしょう。そんな辛い時にいつでも待っていてくれるのが、昔の家なのかもしれません。
気持ちを入れ替えるため
昔住んでいた場所に行くのは、心理的に自分の出発地点に戻りたい気持ちがあるからです。子供時代に暮らした古い家。当時のことを思い出すと、今の自分が存在することが全て納得できるのです。
たとえば新しいキャリアをスタートする時など、気持ちを入れ替える場合に昔住んでいた場所が恋しくなることがありますよね。それは未来の自分に向けた励ましでもあり、過去の自分と現在を比較したい気持ちも隠されているのでしょう。
とくに幼少期を過ごした場所は、自分を構築した土台が全て集結されているので、時間がストップした感覚になるかもしれません。
思い出したいことがある
昔住んでいた場所に行くのは、思い出したいことがあるからでしょう。たとえば結婚した人が独身時代に住んでいた場所に戻り、当時付き合っていた人のことを考えるなど。
頭の中にいつまでも引っかかるものがあると、昔に戻って記憶や思い出を整理したくなる場合もあるのです。懐かしい気持ちに浸りたいのは、過去の自分が考えていたことや感じたことを再び知りたいため。
昔の自分と再会すると、これから進むべき道がはっきり見えてくるかもしれません。
ノスタルジックになるメリット
ノスタルジックな思いは切ない気持ちもありますが、実はメリットになることも隠されています。
未来に向けたエネルギーのチャージになる
昔住んでいた場所に行くと、ただ懐かしい気持ちになるだけではありません。過去を振り返るとあらゆることが思い出され、未来の自分計画に関連する情報がたくさん見つかります。
ノスタルジックになることは心の健康にもなるといわれるように、過去を振り返る際は未来の自分をイメージしながら思い出に浸るといいかもしれません。
集中力が身につく
昔住んでいた場所に行くことや、何度も聴いた音楽を久しぶりに聞くことは、あらゆる過去の情報を引き出そうとして集中力が身につきます。一人で過去を考える場面のように、時間が経つのを忘れてしまうケースもありますよね。
集中力があると物ごとが順序よく捗り、時間の節約にもなりますので、過去を思い出すだけで頭の中がすっきりするかもしれません。
自分と向き合える
ノスタルジックな気持ちになると、現在の自分が別の人間のように見えてくることがありませんか。昔住んでいた場所に行くと、子供時代にいつも泣き虫だった自分がいるかもしれません。今は立派な大人になり、周りの人を励ます立場に。
過去の記憶は客観的に自分と向き合うチャンスになりますので、ライフステージが変わる時などは昔の自分と再会することはメリットになると考えられますね。
簡単な気分転換の手段になる
嫌な出来事があった時に、無理やり違うことを考えようとしても、頭の中が切り替えられない場面はよくありますよね。昔住んでいた場所に行くことは、刺激でもあり知らない場所に行くような緊張感もあります。
ノスタルジックな思いに浸るのは、とても簡単な気分転換の方法。ストレスを発散したい時は、昔の記憶や感覚を呼び覚ますと有効になるかもしれません。
懐かしいという感情はとても強く、ストレスを抑制する効果が期待されますので、今すぐ気分転換したい場面では子供時代のことなどを考えるのもよいでしょう。
過去ばかり振り返りたくなるのはなぜ?
昔の知り合い、昔遊んだ場所など、過去のことが気になるのは次のような理由が考えられます。未来に向けて進むためにも、原因と対策を考えてみましょう。
きっかけがあった
過去に戻りたい、懐かしいことばかり考えるという時は、実はきっかけになった何かがあると考えられます。古い写真を見た瞬間に、記憶が過去に逆戻り。
「昔、あんなことをしたな」という気持ちを思い出すと、その当時に戻ったような感覚になります。そんなチャンスを活用して、自分自身の成長の軌跡を辿ってみるのもよいでしょう。
辛い現実がある
過去を思い出して、気持ちが安定したり懐かしいと思ったりするのは、現実が辛いからではないでしょうか。たとえば体調を崩して寝込んでいる時に、数日前まで元気に活動していた自分が懐かしくなるような瞬間。
辛い現実は楽しかった過去へ記憶を戻してしまうため、なかなか抜け出せないケースもあります。余計に現実が辛く感じるので、その場合は今変えられることやできることから始めてみましょう。
後悔していることがある
過去のことばかり考えてしまうのは、変えたい出来事や体験があると考えられます。恋人と喧嘩して別れた時、その瞬間に戻り謝りたいと後悔する場面も。
過ぎ去ったことをいつまでも考えてしまうのは、未来の自分にあまりメリットはないのです。後悔の念だけで過去に戻ってしまう場合は、ポジティブな気持ちになる思い出を意識して考えてみませんか。
昔頑張った自分がいるからこそ、今幸福なのだと納得できるような気持ちで昔に戻ってみてください。
まとめ
昔住んでいた場所に行くのは、心理的に何かをやり残してしまった気持ちがあるのかもしれません。過去を振り返るのは決して悪いことではありませんが、素敵な記憶や思い出があふれるような気持ちになることがとても大切ですね。
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