昔の曲が聴きたくなるのは、心理的な理由が関係しているのかもしれません。昔を振り返る時間がないほど忙しい毎日を過ごしている人はたくさんいますが、音楽は心を癒すもので、状況によっては懐かしい曲が必要なこともあるようです。
そこで今回は、昔の曲が聴きたくなる心理についてご解説していきますので、ノスタルジックな気分になった時にぜひ思い出してみてくださいね。
昔の曲が聴きたくなる心理について
音楽には心理作用があるといわれるように、自分が聴きたい音楽と精神状態や性格などは意外な関係性があります。では昔の曲が聴きたくなるのは心理的にどのような意味があるのか、考えられることをポイントごとにご説明しましょう。
ストレスが溜まっている
昔の曲が聴きたくなるのは、心理的に疲れ果てていて自分を癒したい思いがあるためです。昔のことや昔のものは、なぜか優しい気持ちにさせてくれますよね。
そして音楽についても、疲れた時にヒーリングミュージックを聴くと安心するように、同じ気持ちで昔の曲を心身が求めているということになります。現在仕事で大変な状況にいる人や、恋愛が上手くいかないなど、頭を悩めることがあるのかもしれません。
そんな時に全てが平和だった昔に戻りたくなり、昔の曲が無性に聴きたくなるのです。
自分と向き合いたい思いがある
昔の曲が聴きたくなるのは、心理的に自分自身と向き合いたい願望が関係しているかもしれません。現在自分がどういう人間なのかわからず迷走している状態で、きちんと自分を知りたい思いが隠されています。
友人と喧嘩した後や、好きだったことが急に嫌になったなど、自分でもわからないことが起こっている状況なのかもしれません。そんな時に昔の曲を聴くと、その頃の自分を思い出して原点に戻れることがありますよね。本来の自分のよさを取り戻すために、昔の曲がとても恋しく感じるのです。
人間関係を広げたい
音楽を聴くとその時代の自分だけでなく、自分を取り囲む人たちのことを思い出します。たとえば昔好きだった人がよく聴いていた曲など、音楽から色々な思い出が引き出されますよね。
昔の曲が聴きたくなる心理とは、友人の輪を広げたい気持ちや、大人になってから人間関係に満足していない思いが関係しているかもしれません。昔は色々なところで知り合いが増えるチャンスがありましたが、仕事をするようになり、新しい友人がなかなかできないと感じることもあるでしょう。
そこで視点を変えて人間関係を広げたい思いが、昔の人間関係を懐かしむ気持ちになっているのです。
気分が乗らない
昔の曲が聴きたくなるのは心理的に気分が乗らない状態で、テンションを上げたい思いが関係しています。昔の曲は懐かしい感覚や刺激を与えるもので、現在ポジティブな思考や感情になれない状況がある可能性も。
自分の持っている力をベストに発揮するために、昔大好きだった曲のことをふと考えています。この場合は昔ヒットしたテンポのよい曲が多く、リズムの速い曲で自分自身を高揚させたいと思っています。
会いたい人がいる
昔の曲が聴きたくなるのは、心理的に特定の人に会いたいためです。昔の曲から連想される当時の出来事の中には、必ず「人」も含まれ、好きだった人やお世話になった人、影響を与えてくれた人などがいるでしょう。
懐かしい人に会いたい思いは、自然と音楽へとつながり、ある日突然昔の曲を探して聴いてしまいます。街ですれ違った人が昔好きだった人に似ていた…というようなきっかけで急に会いたくなり、昔の曲が懐かしく感じられます。
自己評価を高めたい
昔の曲が聴きたくなるのは、心理的に現在の環境に対して満足度が低いことや、自分に劣等感を抱き始めている状況が関係しています。音楽は心の声となり、自分が今感じていることが聴きたい曲としてアピールされることがよくあります。
昔の曲は昔の自分であり、あの時代はこんな経験をしたと自分に自信をつけたい思いがあるでしょう。懐かしい音楽に浸りながら「あの頃はよかった」と感じてしまうのは、自分よりも周囲の人のほうが幸福に見えているためかもしれません。
故郷が懐かしい
曲やテレビ番組など、「昔」のものに惹かれるのはノスタルジックになっているためです。そもそもノスタルジーやノスタルジアとは、故郷から離れている時に懐かしく感じる感覚のこと。
昔の曲が聴きたくなる心理も実は故郷が懐かしいためで、実家にしばらく帰っていない、家族に会いたいといった気持ちが昔の曲を欲する要因になっているかもしれません。
メッセージツールや電話で離れた人とつながることはいつでもできますが、やはり距離感はふとした瞬間に感じるもの。生まれ育った場所から遠く離れたところにいると、幼年時代や学生時代を思い出して、頭の中でバックグラウンドに昔の曲が流れているのでしょう。
たまたま音楽を聴いた
昔の曲が聴きたくなるのは、心理的に過去に戻るきっかけがどこかにあったのでしょう。無意識レベルでふとした瞬間に「懐かしい」という感覚になるケース。たとえばお店で買い物中に懐かしい曲が流れ、家に着いてから無性に昔の曲が聴きたくなることもあります。
または昔のヒット曲のサビをサンプリングした現在のヒット曲を聴き、どこかで聞いたことがある…と感じる場面なども。このようなきっかけが、自分でも説明できないほど昔の曲が聴きたくなる心理になっていることもあります。
過去を思い出しやすい人の特徴について
懐かしい場所に行った時など、誰でも昔を思い出すことはあるかもしれませんが、過去に戻りたいと感じやすいタイプには次のような共通点があります。
ゴールを見つけたい
常に達成感を得ないと満足しない人は過去に戻りたくなり、気分がモヤモヤした状態になりやすいでしょう。現在集中できるものがない人、仕事、恋愛、趣味、どれをとっても没頭できないなど。
そんな状態になっていると、達成感を得るために過去に戻り、成長した自分の確認作業をしたいのでしょう。目的意識を持つのが好きな人で、意欲があることは素敵なのですが、達成できない時のネガティブな気持ちが悪影響をもたらすこともあります。
自信がない
昔の曲をやたら聴いたり、昔のことを思い出したりして現実逃避するのは自信がない状態だから。他人に誇れるものがなく、昔の自分を思い出して安心したい気持ちや、過去のスタート地点に戻ってやり直したいと思っているためです。
挫折感を抱きやすい性格なので、失敗した時に前進するよりもくよくよといつまでも悩んでしまう傾向があります。悩み尽くして疲れるまでは他人のアドバイスを聞くのも嫌。過去に戻りたいと思うだけではなかなか現状を改善できないため、ポジティブなきっかけになるといいですね。
他人と比較しやすい
昔に戻りたい感覚は現在ストレスを抱えているサインであり、その原点を辿ると他人と自分を比較しやすい性格が関係しています。皆違って当たり前だと思っていても、なぜか自分ばかり劣っているように見えてしまう時。
過去の栄光が懐かしくなり、昔の曲や昔の映画、昔好きだった人などに執着して、プライドを維持したい気持ちがあります。自分と他人を切り離すのが苦手で周囲の評価を気にする人は、ノスタルジックな気分になることが多いかもしれません。
まとめ
昔の曲が聴きたくなるのは、心理的に自分を大切にしてあげるべき時期なのかもしれません。昔を懐かしむ気持ちは癒しになり、今の自分をもっと強くするメリットもあるでしょう。
このため昔の曲が聴きたいと感じた時は、一呼吸入れて気持ちを入れ直そう…というサインとして受け止めてみてはいかがでしょうか。
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