言ってくれればよかったのにという心理には、どのような意味が隠されているのでしょうか。人の言葉は、裏をかいて深読みしたくなる時があります。
一体どんな気持ちで言っているのか、受け止め方に一瞬迷う言葉は色々とありますよね。そこで今回は、言ってくれればよかったのにという心理についてご解説しましょう。
言ってくれればよかったのにという心理
辛い思いをしている時期に、誰にも相談せず一人で苦労した人に「言ってくれればよかったのに」と伝える場面がありますよね。
また体調が悪いのに、無理をして友人の頼みごとを引き受けてあげるような時、相手から「どうして言ってくれなかったの?」と思われることも。そんな場面は、どのような深層心理が関係しているのでしょうか。
もっと相手を知りたい
言ってくれればよかったのにという時の心理は、もっと相手を知りたい願望が強いから。たとえ恋人や夫婦でも、知らないことはありますよね。
全く違う環境からやってきた人とは、それぞれが歩み寄り足並みを揃えていくことが楽しみのひとつでもあります。そんな中で隠しごとや我慢をされると、親しい相手でも遠くに感じることがありませんか。
そんな時にもっと相手を知りたい願望が強くなり、言ってくれればよかったのにという言葉が出てしまうのでしょう。
信頼してほしい
なんでも話してほしいと思う相手とは、ある程度の関係がすでに成立していると考えられます。初対面の人に「言ってくれればよかったのに」と言うことはほとんどありませんよね。
ということは相手から隠しごとをされたようで、少しショックを受けている状態なのでしょう。話してくれなかったのは、信頼してもらえていないから?と不安を抱いているのです。
そのため言ってくれればよかったのにという心理が働き、もっと信頼してほしい気持ちをアピールしています。
自分のせいではないと言いたい
たとえば残業で忙しい彼氏。仕事が終わらず、デートに遅刻して彼女に責められたとしましょう。彼女は彼氏が残業だったことを知らずに一方的に意見をぶつけてしまいますが、後で事実が判明すると「あの時、言ってくれればよかったのに」という心理になるはず。
この言葉は裏を返すと「あなたが言わなかったからあんなことになった」と否定している意味も少し込められています。デートの遅刻で喧嘩になるような場合は、原因は自分のせいではないと相手にアピールしたい心理があるのです。
素直になってほしい
言ってくれればよかったのにという心理背景には、相手にもっと素直になってほしい願望があります。「困ったらいつでも相談してね」という前向きな態度を示していますが、今からではどうにもならないこともすでにあるかもしれません。
しかし自分と接する時は素直な気持ちでいてほしいので、少し叱るような気持ちで相手を励ましているのでしょう。
悟ってほしいと思う理由はなぜ?
言いたいことが言えない場面は、生活の中でよく遭遇します。嫌いな食べ物を無理やり食べて「美味しい」と言ったり、サイズの違う服をプレゼントされて喜んだふりをしたり。
自分からは本音は言えないけれど、相手に気持ちを悟ってほしいと思うのはどのような理由があるのでしょうか。
相手の気持ちを推測している
なんでも隠さずに、思ったことをその場で言える関係は素敵ですよね。しかし私たちは相手との関係を考えて、全てを言わずに我慢することはよくあります。
気持ちを悟ってほしいと思うのは、相手が感じていることを推測してしまうためで、こんなことを言ったら迷惑かもしれないと一歩先を予測しているのです。
このタイプはとても感受性が強く、他人の思いに敏感になっているからでしょう。とても気がつきやすい人なのですが、自分一人で抱えてしまう負担も多いはずです。
緊張感がある関係だから
家族同士の会話と、職場の上司とのやりとりでは緊張感が違いますよね。言ってくれればよかったのにという心理は、相手と距離を感じた時に言ってしまう言葉。
その根底にあることは、相手に抱く緊張感なのです。言いたいことが言えないのは、言いにくい相手の可能性もありますし、他人とのコミュニケーションを不安に感じていることも考えられるでしょう。
緊張していると本音を言うどころか、自分の意見すら上手に言えなくなってしまいますよね。
否定されたくないから
たとえば好きな人に告白したいけれどできない場面。好きな気持ちを悟ってもらうためにわざと優しくしたり、相手が喜ぶことをしたりしますよね。
はっきり気持ちを伝えられないのは、相手に否定されたくないためなのです。悟ってほしいと思うのは、相手の機嫌を悪くしたり否定されたりするのが怖いためで、慎重に自分の言動を考えている状態です。
好きな人に断られてしまうリスクを考えると、なんとか相手に気づいてほしいと思う態度になってしまうのです。
自分の気持ちを悟ってほしい時にやること
相手に知ってもらいたい自分の気持ち。言葉で伝えるのが抵抗になる時は、次の方法で相手に悟ってもらうことができるかもしれません。とくに好きな人が相手なら、今後の関係も意識して上手に近づいてみましょう。
いつもとは違う素振りで接する
「何かいつもと違うな…」と気づかせる態度は、相手の視線を捉えるきっかけになります。「どうしたの?」と一言相手から言葉をかけてもらうと、最初のきっかけが見つかりやすくなる場合もあるので、シャイな人にもこの方法は有効かもしれません。
笑顔がなく疲れた表情をしたりすると、変化を感じて心配してくれることもあるでしょう。
対面でなくメッセージで気持ちを伝える
相手の表情や言葉、その時の状況などを考えると、自分の言いたいことが言えなくなる場合がありますよね。そんな時は焦らず時間を置いてから、メッセージや電話で伝えることも方法です。
言ってくれればよかったのにという心理が働かないよう、自分の気持ちは時間差があってもきちんと伝えることが大切ですね。言いにくいことも、メッセージなら何度も読み返して訂正できますので、上手くワンクッション置くことも可能になるでしょう。
自分の気持ちを把握しよう
心の中がすっきりしないのは、相手と自分に温度差があるからかもしれません。それを解消するには、コミュニケーションが何よりも大事。
なぜ言いたいことが言えないと感じるのか、まずは自分の気持ちを整理してみましょう。相手に知ってもらうべき内容なのか、それとも言えない関係なのか。あらゆることを考えて、自分に正直になる必要があります。
我慢しすぎない
好きな人に気持ちを悟ってほしい時のように、いつまでも待ち続けているとライバルにとられてしまう可能性もあります。気持ちを抑えて我慢するのは、自分にとっての「美徳」かもしれませんが、後で状況がもっと悪くなるリスクも。
「言ってくれればよかったのに」と相手が落胆してしまうこともあり得るのです。我慢しすぎるのはなるべく避けて、相手に伝えたいことがある場合は言葉や言い方を変えてアプローチしてみましょう。
まとめ
自分も相手も大切にする気持ちは、言ってくれればよかったのにという心理に込められていますね。言わなくてもわかる関係でも、人間同士100%理解することは難しいでしょう。
もっとオープンな関係でいるためにも、普段の会話から意識して話したい話題を選んだり、感情表現を豊かにしたりするのも、今後の関係にメリットになるはずです。
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