決めつける人の心理は、不安や迷いがあるからなのでしょうか。他人が一方的に何かを決めつける時、私たちは困惑してしまい対処方法がわからなくなります。
他人の意見や考え方は、場合によってはとても大切で、自分の間違いに気づかせてくれることもありますよね。しかし反論したい時はどうすればよいのか、決めつける人の心理と対策についてご紹介しましょう。
決めつける人の心理について
時代の流れは速く、それに追いつかなければならないような日々。無理に足並みを合わせる必要はありませんが、シーンによっては瞬時な判断や行動が求められます。決めつける態度になってしまう人には、どのような心理が関係しているのでしょうか。
相手を下に見ている
決めつける人は、心理的に相手を下に見ている可能性があります。こう思っているはず、こう感じているはずと、相手の心を見透かしているつもりなのです。
意見を交換できず一方的になる場面として、親子や会社の上司と部下など、力関係が対等にないことが考えられますよね。決めつける人の心理は、相手よりも自分のほうが上にいるという優越感に浸っているのです。
そのため相手に何も言わせたくなく、勝手に自分が意見を言って終わりにしたいのです。「コーヒーと紅茶があるけど、コーヒーでいいよね」など、相手の希望を聞こうとは思わないタイプなのでしょう。
自己中心的
決めつける人は自己中心的な部分があり、自分に都合がよいように物ごとを決めつけて納得しています。このタイプは周りの人にやたらと指示をして、結果的に自分が有利になるようコントロールしているかもしれません。
たとえばグループで何かをする場面。「○○ちゃんは忙しいから誘わなくていいよ」など、オブラートに包まれた言葉にはなっています。しかし心の奥では人の好き嫌いが激しく、嫌なことを避けたい願望があるのでしょう。
距離感をなくしたい
よく知らない人と仲良くなるには、できるだけ相手の情報をたくさん手に入れたほうが、早く安心して距離感がなくなります。なんでも決めつける人は、心理的に不安感を抱きやすく、警戒心をなくすために決めつける行為になってしまうのです。
たとえば初対面の人と会話をしている時。「この人は人見知りしやすい」と決めつけて、付き合い方を瞬時に判断します。その認識が必ずしも正しいとは限りませんが、他人の情報を少しでも多く獲得することで、相手を「知っている」と納得できるのです。
固定観念が強い
固定観念が強い人は、周囲に一人は必ずいますよね。「血液型がA型の人は几帳面」「美人は性格がよくない」など、自分の凝り固まった考え方が土台にあるため、無意識のうちに他人を決めつける心理が働きます。
固定観念とは、ネガティブな意味として使われることがよくあります。あまりにも強すぎると他人を受け入れられない、自由な発想ができないといったデメリットもあるでしょう。
女性は女性らしく…というような発想も、固定観念のひとつかもしれません。そのため「女性だからピンク色でいいですね」などの考えに執着してしまい、思考パターンを変えることができないのです。
テキパキした性格だから
決めつける人の心理は、何ごともその場で判断して解決したい性格が関係しています。迷ってあれこれ考え抜くよりも、インスピーレーションを大切にする人かもしれません。
たとえば飲み会。他の人たちは誘われたのに、自分だけ声がかからなかったとしましょう。その場合、決めつける人は「周囲が私のことを嫌っている」と考えてしまい、物ごとの理由づけをしています。
じっくりと考えるタイプなら、誘われなかった原因をひとつひとつ探し当てるでしょう。「嫌われるようなことをしたかな?」「私のことを忘れているのかな?」と考えすぎてしまうかもしれません。
テキパキした性格の人は、切り替えが早いので都合のよい場面もありますが、逆にあっさりしすぎることもあるでしょう。
思いやりがない
最初から「絶対にこれだよね」と決めつける人は、相手の気持ちを考えていないため。思いやりがなく、自分が快適であればそれでよいのです。
思いやりを持って他人に接する時は、自分の意見をまずは抑制しなければならない場合もあります。早く帰りたいから「今日は残業なしね」と一方的に伝え、自分が満足するように強硬な態度に出る場合も。
思いやりがある人なら、相手の気持ちを優先してくれるはずです。「大変ならお手伝いしますよ」と、優しく声をかけてくれるでしょう。
決めつけられると不快になるのはなぜか?
これはこうあるべき!と他人に決めつけられると、決して嬉しくはありません。なぜ人は他人から決めつけられると不快になるのでしょうか。考えられる理由を見ていきましょう。
命令されたようで嫌
「彼氏がいないから暇でしょ」と、友人に無理やり買い物に誘われるような場面。心のどこかでイラッとする自分がいませんか。なぜ決めつけられると不愉快になるのか、その理由は相手に命令されているように感じるためです。
決めつけた表現はよく考えると、命令口調を少し優しくしたようなもの。「~なさい」の形が命令口調になりますが、それを表面だけでもやんわりとさせるために決めつける行動になっているのです。
そのため言われたほうは反発したくなり、心外な命令を受け入れたくないと思うでしょう。
意見が尊重されない
なんでも一方的に決めつける人とは、話が平行線のままになりますよね。いつも白い服を着ている人に「黒のシャツは嫌いだよね」と言うようなもの。
好きな色は何かと理解しようとせず、勝手な思い込みで相手を受け入れるのは、相手のことをスルーしているのと同じかもしれません。
決めつけられると「私の意見はどうでもいいんだ」と、不快な気持ちを抱くのです。
違和感を覚えるため
本当はそうではないと言いたくても、決めつける人はプレッシャーを与えるように、自分の思いを伝えてきます。その時に気分を害する理由は、相手が思い描いている自分と本当の自分にギャップが生まれるからなのです。
決めつける人が「あなた」の姿を、無理やり現実化しようとしているのが気に入らない部分。勝手に作り出される自分の姿に違和感を抱き、ストレスになります。
決めつける人への対処法
困った時、決断力がある人と一緒だととても安心です。しかしエスカレートしてなんでも決めつける人だと、心理的にもモヤモヤしたものが残りますよね。そんな時は次の対処方法で、難しい場面を回避してみましょう。
きちんと自分の意見を言う
決めつける人を不快に思うのは、自分の存在感を無視されたように感じるため。きちんと自分の意見を伝えて対等に話ができれば、その苦しみも解消されるかもしれません。
たとえば「大人しい性格だからね」と言われ、違うと思ったら「そんなことないよ」とはっきり相手に伝えましょう。
受け流す
決めつける人は心理背景が影響している場合と、もともとの性格であまり考えずに発言して行動する人も少なくありません。
その場合は一言一言を気にしているとキリがないので、そういう人なのだと受け流すのもひとつの方法です。
まとめ
決めつける人の心理は、不安が根底にあるのでしょう。よい人間関係を続けるには、コントロールできる部分とできない部分をきちんと理解することが大切。
他人が自分をどう思うか、あまりにも固執すると窮屈になってしまいます。決めつけられたくない部分は、はっきり相手に伝える必要があるでしょう。
「言わせておけばよい」部分と「言われたくない」部分を自分の中で判断できると、決めつける人とも上手く付き合えるようになるのです。
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