人前で注意する人の心理が理解できない…と悩んでいる人は多いでしょう。例えば職場の上司や先輩が、人前でミスを指摘したり厳しく叱責してきたりする場面も。
このケースでは、なぜわざわざ他の人がいるところで注意するのか、疑問を抱きながら接することもありますよね。そこで今回は、人前で注意する人の心理について詳しくお伝えしていきますので、今後のやりとりに役立ててみてください。
人前で注意する人の心理に隠れた本音
人前で怒ったり注意したりしてくる人は、どのような意図があるのか気になることもありますよね。まずは相手の深層心理について詳しくお伝えしていきましょう。
優越感を得たい
人前で注意する人の心理は、優越感を得たいことが関係しています。権力を誇示して自尊心を満たし、ストレスを発散したいと思っている場合もあるでしょう。
あえて人前で注意して相手に恥をかかせて、自分のほうが優位に立とうとすることも。「他者から見くびられたくない」という気持ちが人一倍強いタイプで、先手を打たれる前に自分から攻撃してしまう場面も多いでしょう。マウントをとり自分の権力をアピールすることで満足し、安心できるタイプです。
しっかりと改善してもらいたい
周囲に人がいる状況で注意することにより、きちんと反省して改善してもらいたいという気持ちもあるでしょう。職場の部下や後輩に注意する時、イライラして感情をぶつけてしまう人も中にはいます。
しかし基本的には「指導する」という目的があり、二度と同じような事態にならないようしっかりと言って聞かせる必要があるもの。この際に人前で恥ずかしい思いをさせたほうが深く反省し、同じ失敗をしにくくなると思い込んでいる人もいるでしょう。
実際には過剰に嫌な思いをさせるのは好ましくないことですが、効果的と誤解している人もいます。
周囲の人たちのことも同時に指導したい
目の前の相手だけではなく、周りにいる人たちのことも同時に指導するつもりで、人前で注意する人もいるでしょう。とても大切な話なので、部下や後輩全員にわかっておいてもらいたくて、あえて大勢の人がいる場所で注意することも。
多くの社員が間違えやすいミスであれば、まとめて注意してしまったほうがよいと考える人もいます。しかし部下や後輩がそのことを認識していなければ、ただ一人を標的にして非難しているだけになってしまうので、一対一でじっくり話をするべきというケースもあるでしょう。
一対一で注意する勇気がない
注意するなら静かな環境で二人きりで話したほうがよいとわかっていても、勇気がなくてできないという人もいます。会議室に呼び出して叱りつけるようなことをすると、反発されたり攻撃されたりしそうで不安なので、他の人がいるところで話したいと思う場合も。
周りに人がいる環境なら、味方や証人になってくれる人もいると期待できるでしょう。このため安心して話ができるという人もいます。人前で注意する人は、他者の気持ちを考えられない非情な人だと思われる場合もありますが、実は小心者というケースもあるのです。
人前で注意する心理になりやすい人の特徴
人前で注意する心理になる人には、共通する特徴があります。こちらについても把握すると、落ち着いて対応しやすくなる可能性があるでしょう。
感情的になりやすい
人前で注意する心理になりやすいのは、感情のコントロールが苦手なタイプの人です。怒りや不満が蓄積されると感情的になり、相手を深く傷つけてしまう場合もあるでしょう。
どうしても許せないことや自分のポリシーに反していることをされると、有無を言わせず責め立ててしまうところがあります。感情をぶつけたり価値観を押しつけたりするのは、他者とのやりとりにおいて好ましくない行為です。相手の意見にも耳を傾け、冷静に話し合うことが求められるでしょう。
プライドが高い
プライドが高い人は、自分の立場を誇示したがります。「上司だから厳しく叱りつける義務がある」「先輩だから好き放題言ってもいい」と思い込んでいるかのような態度をとる人もいるでしょう。
叱ることで優越感を覚えるのもこのタイプの人で、相手を傷つける意図でもあるように、あえてトゲのある言葉を使う場合も。他者を傷つけたり恥をかかせたりして満足感を得るのは、自分が優位な立場であることを認識できるからなのでしょう。
熱心に指導するタイプ
とても面倒見がよく、部下や後輩に対しては熱血指導で心を通い合わせようとする人もいます。これは性格からくるものであったり、相手の成長を期待しているからこそ厳しく指導したりする場合もあるでしょう。
決して悪意があるわけではないのですが、自分の信じる道を突き進むあまり他のことを疎かにしてしまう場合があります。無意識のうちに他者を傷つけたり、相手の意見を否定して関係がこじれたりしてしまうケースもあるのです。
周りが見えなくなりやすい
ひとつのことに集中すると、周りが見えなくなってしまう人もいます。例えば部下がミスをしたら、すぐに指摘して状況を改善しなければいけないと思う場合も。
緊急性のある状況ではなかったとしても、その場で指摘したほうが相手にきちんと伝わると思い込み、人前で注意してしまう人もいるでしょう。
「人前で恥をかかせるべきではない」「一対一でじっくり話し合ったほうがいい」など、あらゆる可能性を考慮したうえで行動に移すことがとても大切です。
人前で注意する人と上手に接するためのポイント
人前で注意してくる人とはわかり合えそうにない…と悩む場合もあるでしょう。しかしコツを掴めば上手にやりとりできるようになる可能性もあるため、諦めず歩み寄るようにしたいですね。
注意を受けた理由を考えてみる
まずどのような経緯で注意を受けているのか、一旦振り返ってみることが大切です。人前で注意するのは、確かに考えなしの行動かもしれません。
しかし指摘されている内容に耳を傾けてみると、自分に要因があるとわかる場合もあるでしょう。このため相手に非があると決めつけず、きちんと指摘を受け止めるようにしたいですね。
人前で注意してくる相手が悪いと思い込むのではなく、これからは人前で注意されないよう意識や行動を変えていく必要があります。
言い返さず謝罪する
人前で注意されると嫌な気持ちになり、つい反発したくなるケースもあるかもしれません。しかしそれにより口論に発展してしまう可能性もあり、こちらの考えをすんなりと受け入れてもらえないリスクも。
このためまずは自分の非を認めて謝罪し、改善のために努力することが大切です。人前で注意するという行為に対処するのは、その後にもできることでしょう。まずは自分の行動を省みたうえで、冷静に対応する必要があります。
注意してくれることに感謝の念を持つ
上司が部下を注意するのは、決して悪意があってのことではありません。嫌っている、攻撃したいという意図が含まれているケースは少なく、改善してもらいたいために時間と労力を費やして指摘しています。
能力を評価して期待を寄せている、力になってもらいたいと思っているからこそ注意していると解釈するようにしたいですね。そんな相手には感謝の念を持って接し、期待に応えられるよう努力することが求められます。
上司に相談することも視野に入れる
自分の行動を省みても、相手の意図を汲み取ろうとしても、やはり人前で注意する行為は許しがたいと思うケースもあるでしょう。この場合は、直属の上司に相談することも視野に入れるようにしたいですね。
指摘してくる相手よりも上の立場にいる人に相談し、状況を改善していく必要があります。辛い気持ちは一人で抱え込まず、他者を信じて頼るようにしましょう。
まとめ
人前で注意する人の心理は、複雑なようで案外理解できるところもあるでしょう。意図的に傷つけようとしているように感じると、心を閉ざしてしまう人もいますよね。
しかしまずは相手の真意を知るためによく話を聞いて、寄り添える部分がないかどうか見極めることが大切です。そのうえで、自分自身の心の負担も減らしながら快適な人間関係を築いていきたいですね。
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