悩みを言えない心理に対して、自分でもなぜだろう…と理由が分からずに苦しくなることがありますよね。
でも理由を知ることができると、現状をよい方向に変えていける可能性があります。では今回は、悩みを言えない心理について詳しくお伝えしていきますので、今後の行動に役立てていただけると幸いです。
悩みを言えない心理になる理由
悩みを言えない心理になる理由は、主に自己防衛本能と人間関係における恐れから生じます。では、まずはこちらの内容を詳しくご説明していきましょう。
自己評価とプライドに関わる恐れ
悩みを打ち明けることで、自分の価値が下がるのではないか、弱い人間だと見られるのではないかという思いを持つ場合があります。
弱い自分を認めたくない気持ちは、自己肯定感の低さも関係しているでしょう。悩みを話すことは、「自分は問題に対処できない」と認めることにつながり、それが自己否定感を強めてしまうケースもあるのです。
もしくは「完璧でなければならない」「人に頼るべきではない」という思い込みが強く、弱みを見せることを極端に避ける人も。
自分の力で解決できないことを他人に知られると、「自立できていない」と判断されるようで恥ずかしいと感じる場合もあるでしょう。
人間関係と他者からの評価に関わる恐れ
悩みを打ち明けることで、現在の人間関係や他者からの評価を失うことを恐れます。悩みを話した結果、相手に重荷に思われたり「面倒だ」と拒絶されたりして、関係性が壊れることを極端に恐れているのです。
自分のネガティブな感情や問題を話すことで、相手を不快にさせたり、心配させたりするのではないかという過度な気遣いをしてしまうこともあるでしょう。
もしくは、話した内容を他言される(秘密が漏れる)ことや、相手から批判や説教をされるのではないかという警戒心が働く場合も。過去にそのような経験がある人は、よりこの思いが強くなります。
相談することへの諦めと無力感
相談しても意味がない、解決しないという諦めにより、悩みを打ち明けられない人も。「どうせ分かってもらえない」という諦めを持つ人もいるでしょう。
自分の悩みは特殊で、他人に理解されるはずがないという孤独感を持ち諦めてしまうのです。相談しても状況は変わらない、相手に解決できる能力はないと感じるため、相談するエネルギーが無駄だと判断することもあるでしょう。
自分の複雑な感情や状況を言語化するのが苦手で、うまく伝える自信がないため、話すことを断念する場合もあります。
悩みを言えない心理になる人の特徴
悩みを言えない心理になる人には、主に心理的な傾向と行動パターンにいくつかの共通する特徴が見られます。では、こちらの内容を詳しくお伝えしていきましょう。
自己肯定感が低い
自己肯定感が低い人は、悩みを言えない心理になりやすいでしょう。自分の価値に自信がないため、悩みを打ち明けることで「弱い人間だ」「能力がない」と見なされることを極度に恐れます。
完璧主義・理想が高い
常に完璧でなければならないという強い信念がある人もいます。問題を抱えている事実が、その理想からかけ離れていると感じてしまうのでしょう。
プライドが高い
完璧主義でプライドが高い人も、悩みを打ち明けられない心理になることがよくあります。人に助けを求めることを「負け」や「恥」だと感じ、自力で解決できない自分を認めたくないという心理が働くのです。
他者の感情への過度な配慮
自分の話す内容が相手にとって重荷になる、不快にさせる、心配させるというネガティブな方向に考えすぎてしまい、遠慮してしまうこともあります。思いやりと責任感が強いタイプであることが考えられるでしょう。
孤独感・諦め
「どうせ自分の悩みは誰にも理解できない」という諦めの気持ちや、過去に話して理解してもらえなかった経験から、再び傷つくことを避けようとします。他者とは適度な距離を置きながらやりとりしていきたいと考えているのでしょう。
人に頼るのが苦手
「他人に迷惑をかけたくない」という意識が強すぎる人もいます。あるいは、過去に頼って裏切られた経験などから、誰かに依存すること自体を避けている人もいるでしょう。
感情の表現が苦手
自分の複雑な気持ちを言葉にして伝えるのが不得意で、どう説明すればいいか分からないため、話すのを諦めてしまいます。
うまく伝えられないことで相手を困らせたくない思いから、誰にも悩みを打ち明けられない人もいるでしょう。
常に聞き役に回る
人間関係において、自分のことを話さずに相手の話を聞くことに徹し、自分の内面を見せないタイプの人もいます。これにより、自己防衛を図っていることもあるでしょう。
笑顔や明るさを装う
不安や悩みを抱えていても、つい強がってしまうタイプの人もいるでしょう。人前では元気なふりをしてしまう傾向があり、悩みがないように振る舞うことで「大丈夫な人」という仮面を維持しようとします。
相談相手を選別しすぎる
相談相手に求めるものが多かったり、理想が高かったりする人もいます。「この人なら絶対に批判しない」「完璧に解決してくれる」という高いハードルで相談相手を選ぼうとするため、結局誰も選べず悩みを打ち明けられない場合もあるでしょう。
悩みを言えない心理になった時の対策
悩みを言えない心理になった時の対策には、どのようなものがあるのでしょうか。では、こちらの内容について詳しくお伝えしていきましょう。
悩みを書き出して「見える化」する
頭の中だけで反芻せず、紙やメモに書き出して客観的に捉えましょう。内容の言語化をすることが大切です。
「何が悩みか」「どんな時にそう感じるか」を箇条書きにしましょう。「辛い」「悲しい」「悔しい」など、今感じている感情をそのまま書き出します。
まとまっていなくても構わないでしょう。「ただ聞いて共感してほしいのか」「具体的なアドバイスがほしいのか」「問題を解決する手伝いがほしいのか」を整理するのもよいですね。
自分の中の「偏見」を修正する
悩みを言えない原因となっている、自分自身の強い思い込みを見直しましょう。まず「弱いから悩むのではない」と理解することが大切です。
悩むのは人間として自然なことであり、心が弱いからではありません。また、「他者に迷惑をかける」という思い込みを疑う方法もあるでしょう。
信頼できる相手は、悩みを打ち明けられることを「迷惑」だとは思わず、むしろ頼られたことを嬉しく感じる場合が多いと視点を変えてみることが必要です。
安全な環境で「小さな一歩」を踏み出す
いきなり最も深刻な悩みを、最も身近な人に打ち明けなくてもよいのです。ハードルを下げて、段階的に「話す練習」を始めるようにしましょう。
ハードルの低い「安全な相手」を選ぶ
相談への抵抗感を減らすため、心理的な安全性の高い相手から始めましょう。例えばカウンセラー・専門家に話す方法もあるでしょう。
カウンセラーは守秘義務があり、批判せずに傾聴してくれるプロです。問題を解決するための具体的なアドバイスやトレーニングも受けられる可能性があるでしょう。
もしくは、遠い関係の知人に話してもよいですね。普段の生活圏に影響を与えにくく、利害関係がないため、客観的な意見を聞きやすい場合があります。
「スモールステップ」で打ち明ける練習をする
まずは軽い話から始めるようにしましょう。「最近ちょっと疲れているんだ」「実は、仕事で少し気になることがあって…」など、悩みのごく一部や表面的な部分だけを話す方法です。
この際には、相手の反応を見ることも必要です。軽い話をした時の相手の表情や態度、返事を確認して「この人は信頼できるか」を判断しましょう。
また、「〇〇するだけでいい」と伝える方法もあります。「話を聞いてもらうだけでいいんだ」「アドバイスは求めないから、ただ相槌を打ってくれるだけで嬉しい」など、相手に求める役割を明確に限定して伝えましょう。
相手に質問してみる
「話す」ことから「聞く」ことに意識を逸らすことで、緊張を和らげましょう。まずは相手に興味を持ち、「最近どう?」と相手の悩みや状況を尋ねます。
相手が自己開示することで、自分も話しやすくなる雰囲気を作れるのです。これらの対策を試すことで、徐々に「悩みを話すこと=ネガティブな行為」という認識が薄れ、「悩みを話すこと=前進のための第一歩」というポジティブな経験へと変わっていくでしょう。
悩みを言えない心理になったら自分を客観視することが大切!
悩みを言えない心理のままでいると、自分自身が更に辛く苦しくなってしまう場合があります。このため一度自分を客観視したうえで、今後の行動を決めていくことが必要でしょう。
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