ルールを守らない人の心理については、自分とは感覚が違う…と思うこともありますよね。でもできれば親しくしていきたい相手もいるもの。
そのためには、本音や心理を知ることが必要になるでしょう。では今回は、ルールを守らない人の心理について詳しくお伝えしていきますので、今後の接し方に役立ててみてください。
ルールを守らない人の心理
ルールを守らない人の心理は、単純な反抗心だけでなく、個人の認知の偏り、状況の判断、そしてルールそのものの問題など、複数の要因が複雑に絡み合っています。では、こちらの内容を詳しくご説明していきましょう。
自己中心性の優先
自分の欲求、都合、短期的な利益(楽したい、早く終わらせたい)を、他者や社会のルールよりも優先するタイプです。
「自分だけなら大丈夫」「面倒くさいから近道しよう」と交通ルールや社内規定を無視する人もいるでしょう。
衝動性(短期志向)
長期的な結果や将来のリスクよりも、目の前の快楽や即座の満足を優先してしまう傾向があります。
「後で誰かがやるだろう」とゴミのポイ捨てをしたり、後片付けをせずにその場を去ったりしてしまう場合もあるでしょう。
権力争い・承認欲求
ルールを破ることで「自分は特別だ」「既存の秩序に縛られない」と周囲に認めさせたい、注目を集めたいという欲求があります。
SNSで過激な行動の様子を投稿するなど、わざとルールを破って権威に反抗する態度を示しているでしょう。
正常性バイアス・慣れ
「今まで大丈夫だったから今回も大丈夫だろう」という根拠のない自信や慣れから、危険を軽視し、リスクを無視してしまいます。
経験年数が長くなり、安全規定に対して「少しくらいは守らなくても大丈夫」と判断しているでしょう。
フォールス・コンセンサス効果
「みんなもやっているはずだ」「自分だけが守るのはバカらしい」という思い込みや同調圧力があることも。
職場で特定の手順が省略されているのを見て、「暗黙のルールだ」と解釈して自分も省略すする場合もあるでしょう。
不信感・組織への反発
ルールが不公平だと感じたり、制定者が信用できなかったりするため、ルールに従う動機がないと思う場合もあります。会社や上司への不満から、あえてルールを破って反抗の意を示すのでしょう。
社会的疎外・孤立感
社会の規範に従う意思がなく、「どうせ自分は社会に適応できない」という気持ちから、反社会的な行動に走ります。社会的なルールやマナーを無視することを、自己表現や反抗の手段とするでしょう。
実態との乖離
ルールが現実の業務や生活状況に合っておらず、守ると非効率になったり、作業が不可能になったりする場合もあります。理想論で定められた細かすぎる規定や、時代遅れのルールを無視することもあるでしょう。
ルールの曖昧さ・周知不足
ルールの内容が曖昧で解釈の余地がある、あるいはそもそもルールがあることを知らない場合もあります。
「ルールを知らなかった」と主張したり、都合のいいようにルールを解釈したりすることもあるでしょう。
ルールを守らない人の特徴
ルールを守らない人には、その行動の背景にある性格的傾向や思考パターンにいくつかの共通する特徴が見られます。では、こちらの内容について詳しくお伝えしていきましょう。
自己中心的な傾向が強い
自分自身の欲求や利益、都合を、他者の迷惑や社会のルールよりも優先します。「自分さえよければいい」「このくらいは許されるだろう」という考え方が根底にあるでしょう。
衝動性が高い(時間割引率が高い)
長期的な結果やリスクよりも、目の前の快楽や短期的なメリットを強く求めます。例えば面倒だから近道をしようと、人通りの少ない暗く狭い道を通るタイプの人もそうでしょう。冷静に考えるよりも、感情や行動が先に出てしまう傾向があります。
他責思考(責任転嫁)
ルールを破った結果、生じた問題や失敗の原因を、自分ではなく他人や環境に求めます。「ルールが悪い」「誰も教えてくれなかった」「運が悪かった」と自分を正当化するタイプでしょう。
権威やルールへの反発心
権威や伝統的な価値観に対して抵抗感を持ち、ルールに従うことを「自由を奪われること」と捉える傾向があります。あえてルールを破ることで、自分の独立性や優位性を示そうとすることもあるでしょう。
無責任な行動の繰り返し
仕事や約束を簡単に投げ出したり、経済的な義務(支払いなど)を怠ったりする、計画性に欠ける行動が目立ちます。
ルールを破っても成功体験としてインプットされ、「自分は大丈夫」という誤った確信を深めることがあるでしょう。
ルールの無知・軽視
そもそもルールを正確に知らない、または「知っているが、自分の経験上守る必要はない」と判断します。
経験を積むことで生じる慣れや正常性バイアスにより、危険やリスクを軽視する傾向があるでしょう。
共感性の欠如
ルールを破ることで他者がどのような迷惑や不利益を被るかを想像する力が弱い、あるいは関心が薄いです。
公共の場でのマナー違反や迷惑行為は、この自己中心性と共感の欠如から生じやすいでしょう。
良心の呵責がない
他人を欺いたり、危害を加えたりしたことに対して罪悪感がない、またはそれを正当化する性格の可能性もあるでしょう。
相手の気持ちや状況を考慮せずに、自分の主張や正論を押し通しがちで、人間関係で孤立しやすい傾向があります。
ルールを守らない人への接し方
ルールを守らない人と接する際は、感情的にるのではなく、ルールが守れない原因を冷静に分析し、その原因に応じた対策を講じるという建設的なアプローチが効果的です。では、こちらの内容を詳しくご説明していきましょう。
感情を抑えて事実のみを伝える
頭ごなしにるのではなく、「〇月〇日の△時、あなたはルールAの手順(具体的に)を守っていなかった」という客観的な事実のみを伝えます。「どうしていつもこうなんだ」など、人格や過去の行動を責める言葉は避けましょう。
ルールの目的と重要性を説明する
指摘の前に、そのルールが存在する根本的な理由を伝えましょう。例えば安全のため、顧客の信頼のため、全員の効率化のためなど。
「このルールは、あなた自身の命(信用、仕事)を守るために大切なんだ」と、相手にとってのメリットに結びつけて説明すると、受け入れられやすくなります。
相手の言い分を傾聴する
「なぜこのルールを守らなかったのですか?」と問いかけ、相手の返答を遮らずに最後まで聞きましょう。
ここで「ルールを知らなかった」「ルールが非効率だ」「他の人もやっていない」といった、ルールが守れない真の原因が見えてくることがあるでしょう。
原因に応じて解決策を一緒に考える
原因が「知識不足」なら、ルールの見える化(チェックリスト化、貼り出しなど)を一緒に行います。
原因が「非効率」なら、「このルールを守りながら、どうしたら業務を効率化できるか?」と相手に解決策を出させましょう。
原因が「自己中心性・慣れ」なら、毅然とした態度で「ルールを破ったことによるペナルティ(罰則)」を明確にし、一貫して適用します。
ルールを見直す
ルール自体が時代遅れ、非効率、あるいは曖昧である場合は、組織全体でルールを改善・簡素化するプロセスを踏みましょう。
現場の声を吸い上げてルールを改善する姿勢を見せることで、組織への信頼感が高まるでしょう。
小さな成功体験を承認する
ルールを守れた時、わずかな改善でも見られた時は、「ありがとう」「助かったよ」と具体的な言葉で承認することが大切です。この行動が、相手のモチベーションを高めることにつながるでしょう。
「仕組みの問題」として捉える
相手がルールを守らないことにイライラを感じた時は、「これは人ではなく仕組みに問題があるのではないか」と視点を切り替えます。これにより、感情的な怒りを冷静な「改善のエネルギー」に変えることができるでしょう。
ルールを守らない人の心理は分かりやすい場合も!
ルールを守らない人の心理については、相手とよく話し合うことで理解できる場合があります。このためやりとりの機会を増やして、内面について深く知っていくようにしましょう。
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