秘密主義の心理については、相手と距離を感じて寂しく思うこともありますよね。でも本音を理解すると、気持ちが楽になる可能性があるでしょう。
では今回は、秘密主義の心理について詳しくお伝えしていきますので、今後の接し方に役立てていただけると幸いです。
秘密主義の心理とは
秘密主義の心理には、どのような思いが関連しているのでしょうか。では、こちらの内容について詳しくご説明していきましょう
自己防衛（自分を守りたい心理）
過去の経験や内面的な不安から、情報開示によるリスクを避けたいという動機が強く働きます。自分を守りたい思いから、無意識に秘密主義になる場合もあるでしょう。
人から理解されることよりも、自己防衛の気持ちが強くなるケースもあります。そうすると、秘密主義の心理が働く可能性があるでしょう。
批判・拒絶への恐れ
自分の内面や弱みを開示することで、他人から否定されたり、批判されたり、拒絶されたりすることを極度に恐れています。秘密を守ることは、「ありのままの自分」を晒すことで傷つくのを防ぐ手段でしょう。
脆弱性を見せたくない
秘密を抱えることで、常に「完全な自分」「強い自分」を演出しようとします。特に自尊心が高い人や完璧主義の人は、自分の弱みや失敗を他人に見せたくないという心理が強く働くことが多いでしょう。
過去のトラウマや裏切り経験
過去に誰かに秘密を打ち明けた結果、裏切られたり、情報が悪用されたりした経験がある人もいます。
そうすると「他人は信用できない」という学習をしてしまい、自己開示を避けるようになることもあるでしょう。もう同じような辛い思いをしたくない…という気持ちがあるのです。
関係性の境界線を守る
他者との間に意図的に壁を作り、親密になりすぎるのを避ける心理です。自分のプライベートに踏み込まれることを極度に嫌い、一定の距離感を保ちたいという欲求の表れでしょう。干渉されることで、自分が自由ではなくなるように感じる場合もあります。
優越感と権力の維持
他者が知らない情報（秘密）を自分が持っていることで、精神的な優越感や優位性を感じています。「自分だけが知っている」という感覚が、自己の価値を高めていると感じる場合があるでしょう。
予測不可能性の維持
自分の行動や思考パターンを他者に予測されたくないという心理です。秘密にすることで、自分の行動にミステリアスな要素を持たせ、相手の関心を引きつけてコントロールしやすくしようとするケースもあるでしょう。
完璧な状況での開示を望む
情報を開示する際に完璧なタイミングや状況を待ちすぎる傾向があります。その結果、開示する機会を失い、情報が「秘密」として残り続けてしまうこともあるでしょう。
本当は秘密にしたくなかった内容でも、時期を逸したために相手から「秘密主義な人だな」と思われるパターンもあるのです。
情報の選別が厳しすぎる
「この情報は他人に話す価値がない」「話しても理解されないだろう」と思うケースも。そして情報の必要性を厳しく選別しすぎた結果、開示される情報量が極端に少なくなることもあります。
秘密主義になりやすい人の特徴
秘密主義になりやすい人には、主に心理的な傾向と対人関係における行動パターンに共通するいくつかの特徴が見られます。では、こちらの内容について詳しくお伝えしていきましょう。
完璧主義・自尊心が高い
自分の弱み、失敗、欠点を他者に見せることを極度に嫌います。秘密にすることで、常に「完璧な自分」というイメージを維持しようとするでしょう。
それが自分にとっての習慣になっているので、今更変えたくないという思いを持つこともあるのです。
批判・拒絶への恐れ
自分の内面を開示した結果、否定されたり、笑われたり、人間関係が壊れたりすることを強く恐れています。情報開示はリスクであり、秘密は「心の安全装置」として機能するでしょう。
過去のトラウマ
過去に、信頼していた人に秘密を話したことで裏切られたり、悪用されたりした経験がある人もいるでしょう。この場合、「他人は信用できない」という不信感が根付き、秘密を守るようになります。
境界線を厳格に守りたい
他者との間に明確な壁を作り、個人的な領域に踏み込まれることを嫌います。秘密を守ることで、親密になりすぎるのを防ぎ、一定の距離感を保ちたいという欲求があるでしょう。
優位性を保ちたい
情報を非公開にすることで、精神的な優越感やミステリアスな魅力を演出できると考えています。相手に自分の行動を予測させないことで、関係をコントロールしようとするでしょう。
孤立を選びやすい
困った時でも他人に助けを求めず、自分一人で解決しようとする傾向があります。これは、他人に頼ることを「自分の弱さを見せること」だと捉えているためでしょう。
内向的で熟考型
物事を深く考え、自分の内面で処理する傾向が強いため、情報を外に出す必要性を感じにくいです。
話す前に完璧に内容を整理しようとするうちに、話すタイミングを逃してしまうことがあるでしょう。
疑り深い・不信感が強い
基本的に他者の動機を疑ってかかる傾向がある場合も。このタイプの人は、「この人に話しても大丈夫だろうか」という審査のハードルがとても高いです。
秘密主義の心理になる人との接し方
秘密主義の心理を持つ人との接し方では、信頼関係の構築と相手の境界線の尊重が最も重要です。では、こちらの内容について詳しくご説明していきましょう。
詮索や深追いを避ける
相手が話したがらない話題やプライベートな事柄について、「どうして？」「もっと教えて」としつこく聞くのは厳禁です。
詮索により、不信感や警戒心を強めないようにしましょう。話してくれるまで待つという姿勢を明確にすることが大切です。
否定せず傾聴に徹する
相手が少しでも心を開いて話してくれたら、内容の良し悪しに関わらず、まずは最後まで静かに耳を傾けます。否定や批判、安易なアドバイスはせず「聞いてもらえた」という安心感を与えましょう。
秘密を徹底的に守る
相手が打ち明けてくれた情報は、どんなに些細なことでも絶対に他言しないという信頼を積み重ねることが必要不可欠です。秘密が漏れると、関係は修復不可能になる可能性が高いでしょう。
自分の情報を適度に開示する
一方的に質問するのではなく、こちらも適度な範囲で自分の情報（仕事の悩み、週末の過ごし方など）を開示しましょう。
相手が「この人は自分と同じように心を開いている」と感じると、互恵性の法則で安心感を抱きやすくなります。
事実と論理に基づいたコミュニケーション
秘密主義の人は、感情的なやりとりよりも、客観的な事実や論理を重視する傾向があります。特に仕事の会話では、感情論を避け、データや具体的な状況に焦点を当てて話しましょう。
決断は「本人の意思」を尊重する
秘密主義の人には、優位性やコントロール感を保ちたい心理があることも。このため重要な決断や行動は本人の意思を尊重し、勝手に決めつけたり、指示したりするのは避けましょう。
秘密主義の心理は分かりやすい場合もある！
秘密主義の心理については、一見分かりにくいものもあるでしょう。でも内面を理解すると、案外やりとりがしやすいと思えるケースもあるのです。
このためできるだけ話す機会を増やすようにして、相手の内面について知る努力をすることが求められるでしょう。「理解しようとしてくれている」と感じると、自然に心を開く気持ちになる人もいるのです。
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