言われたことをやらない人の心理に対して、理解できないと悩むケースもありますよね。でも親しくなりたい相手のことは、できれば知っておきたいもの。
では今回は、言われたことをやらない人の心理について詳しくお伝えしていきますので、今後接する際に参考にしてみてください。
言われたことをやらない人の心理
言われたことをやらない人の心理には、どのような思いが隠れているのでしょうか。では、まずはこちらの内容について詳しくお伝えしていきましょう。
失敗への強い恐れがある
「完璧にできなければ意味がない」という完璧主義の傾向が強い人は、失敗して評価が下がることを極度に恐れます。
その結果、「やらないこと」で失敗を回避し、自分の能力が試される状況から逃げようとする場合もあるでしょう。
主体性がない
自分で決めた仕事ではないという思いがあり「やらされ感」が強いと、仕事に対する責任感や意欲が湧かないケースもあります。
「なぜこれをやる必要があるのか」という目的が理解できていない場合も、モチベーションが上がらず、行動に移せない原因になるでしょう。
「できるフリ」による自己防衛
本当は仕事の内容や手順が理解できていないにもかかわらず、「質問すると無能だと思われる」と恐れて確認できず、そのまま放置してしまいます。これは、知識やスキルの不足を隠したいという自己防衛の心理でしょう。
処理能力の限界(キャパオーバー)
既に抱えている業務量が多すぎて、新しい指示を処理する物理的な時間や精神的な余裕がない状態です。
優先順位を判断できず、全てが手つかずになるという「フリーズ状態」に陥ってしまうこともあるでしょう。
注意の分散と持続力の問題
タスクを始めてもすぐに気が散ってしまい、最後まで集中を持続できない傾向がある場合です。
これは、単なる「集中力がない」という問題だけでなく、何らかの特性が関連している可能性もあるでしょう。
タスクの構造化の苦手さ
指示が抽象的だったり、工程が多すぎたりする場合、「どこから手をつけていいか分からない」と感じて固まってしまうこともあるでしょう。
これは、ゴールまでの道筋を自分で分解して計画を立てるのが苦手な人に多く見られることです。
指示者への反発
指示者に対して、不満や反発心を持っている場合もあるでしょう。このため直接的な抗議の代わりに「言われたことをやらない」という形で、間接的な抵抗(受動的攻撃)を示すこともあります。
承認欲求の不足
自分の働きが正当に評価されていないと感じていると、「頑張っても無駄だ」という諦めや不満が募り、仕事に対するエネルギーを失ってしまうでしょう。このため言われたことを遣らない心理が働く場合もあります。
言われたことをやらない心理になりやすい人の特徴
言われたことをやらない心理になる人には、いくつかの共通する特徴があります。では、こちらの内容について詳しくお伝えしていきましょう。
自己評価へのこだわりが強い
失敗を恐れる完璧主義や、プライドの高さが行動を阻害することがあります。「100%完璧にできないなら、やらない方がマシ」という極端な思考に陥りやすい人もいるでしょう。
ミスによる評価ダウンを恐れるあまり、行動を遅らせることで失敗自体を回避しようとします。
プライドが高く弱みを見せたくない
分からないことや手順を確認することを「無能の証明」だと捉えます。質問して恥をかくのを避けるため、理解できていないまま放置して結果的にタスクが停滞しまうこともあるでしょう。
優先順位の判断が苦手
多くのタスクを抱えた際、どれが緊急で重要かを判断できず、全てが同じ重さに見えてしまうタイプの人もいます。
結果として、簡単なタスクだけを片付け、重要度の高いタスクを放置してしまう傾向があるでしょう。
タスクの分解が苦手
「プロジェクトの準備をして」といった抽象的な指示に対し、「最初の一歩」を具体化して計画を立てるのが難しいと感じることも。
何からやればいいか分からない「フリーズ状態」になると、行動が止まってしまう場面もあるでしょう。
時間感覚がルーズ
締め切りまでの時間を楽観的に見積もりすぎて、複雑なタスクをギリギリまで避けたり、目先の快楽を優先したりします。
これは、自己管理が困難な特性のひとつでしょう。このため周りに迷惑をかけたり、自責の念に駆られたりしてしまうのです。
承認欲求が強い
自分の努力や成果が正当に評価されないと感じると、「頑張っても無駄だ」という諦めや不満に変わり、仕事に対するエネルギーを失ってしまう性格の人も。他者の評価にモチベーションが大きく左右されるタイプなのでしょう。
指示者への不満を抱えている
指示者への不満や反発心を直接表現する代わりに、「言われたことをやらない」という形で間接的な抵抗を示していることもあります。
これらの特徴を持つ人に対しては、むやみに責めるのではなく、指示を具体的に分解して与える、質問しやすい環境を作るといった環境側のサポートが有効でしょう。
言われたことをやらない人への理想的な接し方
言われたことをやらない人に対しては、理想的な接し方があります。では、こちらの内容について詳しくお伝えしていきましょう。
指示・タスク付与の「明確化と分解」
言われたことをやらない人は、タスクの始め方が不明確だとフリーズしがちです。このため心理的な負担を減らす指示を心がけましょう。
抽象的な指示ではなく、具体的な最初の一歩から指示することが大切です。「まず必要な資料をリストアップして、メールで送ってほしい」のように、行動の始まりと終わりを明確にしましょう。
目的を伝える
単なる作業指示ではなく、「なぜこのタスクが重要なのか」「最終的な目標にどうつながるのか」という目的や意義を伝えましょう。
これにより、仕事への主体性や責任感を促すことができます。複数のタスクがある場合は、優先順位を一緒に設定して「今はこれだけやればいい」という状態を作り、処理能力の限界によるフリーズを防ぎましょう。
質問を歓迎する姿勢を示す
「分からないことがあれば、早めに相談してくれた方が助かる」と伝え、質問のハードルを下げましょう。これにより、「質問=無能」というプライドの高い人の自己防衛を防ぎます。
「完璧」を求めすぎないメッセージを出す
特に初期段階では「まずは60点でもいいから、着手してほしい」と伝えます。完璧主義による行動の遅延を防ぎ、「失敗しても大丈夫」という心理的安全性を提供しましょう。
非難せずに状況を確認する
行動していないことが発覚しても、感情的に責めないことが大切です。「何か困っていることはある?」「タスクを進めるうえで障害になっていることは何?」と阻害要因の把握に焦点を当てて対話しましょう。
定期的な進捗チェックを導入する
「毎日10分だけ進捗を確認する時間をもらうよ」などと提案し、タスクの放置を物理的に防ぎます。
これは監視ではなく、「一緒にタスクの障害を取り除く時間」と位置づけることができるでしょう。
小さな進歩を具体的に承認する
成果だけではなく、「着手したこと」「期日前に中間報告をくれたこと」など、行動や努力のプロセスを具体的に褒めます。
これにより、「やれば評価される」という自己効力感を高め、次の行動への意欲につなげられるでしょう。
言われたことをやらない人の心理は分かりやすい場合も!
言われたことをやらない人に対しては、相手を責めるのではなく、問題解決のパートナーとして穏やかに接することが必要です。このうえで、相手の主体的な行動を引き出すことを目指したいですね。
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