いい人を演じる時は、どのような心理背景が関係しているのでしょうか。周りの人からいい人だと思われたい願望は誰でも少しはあるはずですが、心理的な要素が強くなると過剰な行為が目立つようになります。
そこで今回は、いい人を演じる心理背景、メリットやデメリットについてご説明しますので、自分らしく過ごすヒントを見つけてみましょう。
いい人を演じる時の心理的特徴について
「いい人だよね」と言われたい、そんな気持ちの奥には心理的な要素が隠されています。常に「いい人」を目指すのは、次のような理由が考えられるでしょう。
自分を尊敬したい
いい人は誰からも好かれて気分よく過ごせますが、「悪い人」になると他人から距離を置かれ、嫌われ者になってしまうかもしれません。いい人を演じるのは、心理的に悪い人を極力避けるためで、自分自身をもっと尊敬したい願望があるためなのです。
困っている人を助けたり、応援したりする素敵な人。その心理の根底には、自分をもっと高いレベルに育てたい気持ちがありますね。
自信がないから
いい人を演じるのは、心理的にいつも不安があり、とくに自分自身に対して自信がないことが考えられます。ありのままの自分で暮らせる人は、とても気持ちが豊かで大らか。
それに対して自信がない人は、不安からやってくる「いい人」を演じる癖があるのです。周りからどう思われているかがとても気になり、周囲に評価されないとオーバーに落ち込んでしまいます。そのためいい人を演じている間は、なんとなく自信を保てる状態にあるのです。
特別な感情がある
いい人を演じる場面では、相手に好意を寄せていることも心理背景にあるでしょう。自分の好みの人にはよく思われたいと感じるのは当然の気持ち。
そのため他の人にはやらないようなことまでやってあげて、自分の評価をアップしたい願望があります。なぜかいい人を演じたくなる相手には、次第に恋愛感情を抱くこともありますので、今後の気持ちの変化を見守ってみましょう。
できるだけ多くの人に好かれたい
いい人を演じる心理は、それ以外に周囲から好かれる方法が見つからないためで、常にどこかに属していないと不安になるからなのです。
他人から好かれるためには、本来の自分をそのまま表現することが必要ですが、自分の弱点や嫌いな部分ばかり気にする人は、他人に好かれる自分を作り出しています。
逆に考えると、自分自身をよく理解していないとも解釈できますので、自分とは何かを考えてみるとよいかもしれません。
意志が弱いため
いい人を演じる人は、心理的に他人の意見に流されやすく自己主張が苦手です。その理由は、自分の本音や意見を言うことで他人とぎくしゃくしたくないためで、無難な居場所を常に求めているから。
特別目立ったことをせず、可もなく不可もない状態が一番安心なのです。自分はこうしたいと考えるよりも、こうしたほうが喜ばれるだろう、認められるだろうと決まりきった考え方に固執しやすいタイプ。
意志が弱いことを知られてしまうと、他人から都合よく扱われる場面も増えてしまうかもしれません。
こだわりがない
いい人を演じるのは、自分だけのこだわりがないためで、どのような生き方をするかという人生のコンセプトがない状態です。このタイプの人は、他人の意見を柔軟に受け入れながらあらゆる情報を収集しますが、選択肢が多すぎて決められない状態。
好きなもの、こだわるものがないので、特徴がない人にも見られているかもしれません。
いい人を演じるメリットについて
いい人を演じるのは、複雑な世の中で場合によってはメリットになることもあります。人間関係が上手くいかない時など、意識して「いい人」になることは必要かもしれません。ではどのようなメリットがあるのかを見ていきましょう。
周囲に好かれやすい
いい人は周りから好まれるタイプの特徴を知っているため、自然と周囲に馴染みやすい存在です。自分勝手でわがままなことはせず、他人の意見に足並みを揃えられる人。
穏やかな空気を作ってくれる存在なので、一緒にいると居心地がよくなるでしょう。周囲に好かれるタイプは、実は我慢していることも多いため、人間関係が疲れてきた時は自分の時間を大切にしてみてください。
信頼されやすい
いい人は、仲間が嫌がることも率先してやってくれる頼もしい存在です。友人関係や職場にもこのようなタイプがいるはずですが、辛い時でも投げ出すことはせず、最後までやり通してくれるのでとてもありがたい人。
いい人を演じる心理が働く代わりに、このタイプは責任感があるタイプにも見られるため、メリットがたくさんあるでしょう。他人のわがままも柔軟に聞き入れてくれるいい人なので、とても信頼できると評価も高くなるはずです。
敵を作りにくい
いい人を演じる心理背景には、周囲の評価や視線を気にする理由がありますので、いい人は常に周囲に気を配って暮らしています。そんな価値観が定着すると、周りの気持ちに柔軟に人付き合いができるため、結果的に敵を作りにくいこともメリットになるでしょう。
いくら素敵な人を演じても、世の中にいる全ての人が自分を好きになるとは限りません。いい人はその点周りとのバランスを意識しているため、敵対心を抱かずに周囲が近づいてくれます。
いい人を演じるデメリットについて
いい人を演じる時は、デメリットにも注意が必要です。せっかく自分のため、仲間のためを思って演じる人間像が、逆に悪いサイクルを生んでしまうこともあります。
やる気をなくしやすい
いい人を演じていても、必ず期待通りの評価がされるとは限りません。人を見極める力が強い人なら、いい人を演じているかどうかもすぐにわかるでしょう。
もし本来の自分と違う姿を演じていることがわかってしまったら、周囲に認めてもらえないこともあるかもしれません。そんな辛い現実を突きつけられると、いい人を演じるタイプは急にやる気をなくしてしまうのです。
場合によっては評価してくれない人に対して強い態度で接することもあり、さらに関係が悪くなるデメリットもあります。
ストレスが溜まりやすい
周囲に好かれるためにいい人を演じるのは、とてもストレスに。他人の視線を気にして、自分のやりたいことや言いたいことを主張できない状態は窮屈ですよね。
しかし常にいい人を演じるタイプは、そんな暮らし方に慣れているため、次第にストレスも溜まりやすく、急に人付き合いが負担に感じることもあるのです。
友人と会った後にどっと疲れるという時は、自分でも気づかないうちに無理をしている可能性があります。そんな時は他人と少し距離を置いて、ありのままの自分で過ごせる人だけと一緒に行動してみましょう。
人に振り回されやすくなる
いい人は他人とぶつかるのが嫌いなので、周りの意見を尊重しています。それはメリットでもありますが、ずっと続くとデメリットになり、他人に振り回されやすくなるリスクも。
いい人になるには他人の評価や価値観ではなく、自分が最高に居心地がよい状態であることが条件になります。ぶつかる人がいても当たり前。だからこそ自分と相性が合う人とは、これからも大切な関係が築けるのです。
まとめ
いい人を演じる心理とは、相手との関係を今後も考えているためなので、悪意があってやっていることはないのでしょう。とくに恋愛感情がある人に優しく丁寧に接することは、自分の気持ちの一部をアピールしているのと同じ。
いい人を演じているのかな?と自分で疑問を抱いた時は、心理的な部分を考えて、今後の付き合い方をよりよく変えていくことも大切ですね。
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