自分の話にすり替える人は、心理的特徴を知っておくと上手に接することができます。キャッチボールのように順番にお互いが会話できるのが理想的ですが、中には相手の話を遮る人や自分の話にすり替える人もいます。一見不快な行動をしてくるようにも見えるこのタイプ。ぶつからず接するコツや深層心理について詳しくご解説していきましょう。
自分の話にすり替える人の心理について
話題が何であれ、いつの間にか「私の時は…」などと自分の経験談や思い出にサッとすり替える人に出会った経験がある人は多いのではないでしょうか。なぜそのようなことになるのか、心理的に考えられる理由をご紹介しましょう。
サービス精神が旺盛のため
皆が喜ぶ顔を見ると嬉しくなるのが、サービス精神旺盛な人の共通点のひとつ。自分の話にすり替えるのは、心理的にホスピタリティのように他人のおもてなしをしていることが関係しています。
「会話泥棒」ともいわれてしまう話をすり替える人ですが、決して相手を不快にさせるつもりはなく、楽しんでもらうためのこと。少しお節介なところのある人で、遠慮せずに皆にサービスするために相手によっては困惑することはあるかもしれません。
たとえば上司の文句を言っている人の話題をすり替え、自分の仕事の失敗談に。いつも周囲に興味があり、触れ合いを大切にしていることは、このタイプの人の魅力といえるでしょう。
共感してもらいたい
自分の話にすり替えるのは、心理的に相手に共感を求めているためです。困った時や励ましてほしい時など、周囲に寄り添ってもらいたい思いがあります。
他の人が話の中心になっていると、自分の話にすり替えて周りの興味を引きたくなります。まずは自分のことを聞いてほしい…という気持ちがあり、共感してもらいながら問題解決したいのでしょう。
普段から親身になって自分の話を聞いてくれる人が少ないのかもしれません。だからこそ自分の話にすり替える行為が目立つのです。
共有したいことがある
自分の話にすり替えるのは、心理的に共有したいことがあるためで、心のどこかに「誰も自分のことをわかってくれない」という不安があるのかもしれません。
好きな食べ物やファッションの話など、自分がいいと感じるものを人と同じレベルで感じたい…そんな理解を他人に求めているので、自分の話にすり替える心理が働き、少し強引な印象を周りに与えてしまいます。
仲間意識が強い傾向もありますので、共有できることが多い人とは強いつながりを築けるタイプでしょう。
主導権を握りたい
自分の話にすり替える人は、心理的に主導権を握りたい思いがあります。自分よりも立場が低い人などには強い態度で接しますので、マウントをとっているともいえます。
目上の人と会話するとストレスを感じてどっと疲れますので、自分が強い態度で振る舞える相手の前で思いきりストレス発散。自分の話にすり替えて、今まで話せなかった思いを解消しています。
相手を下に見るのは自信のなさも関係しており、大人しい性格の友人を周りに置きたがるかもしれません。
目立ちたい
自分の話にすり替えるのは、心理的に目立ちたい願望があるからです。他人の話に関心はなく、とにかく自分が中心になって話したい思いがあるのでしょう。
欲望のままに行動しやすい人で、その場の雰囲気をあまり理解していません。自分の話ばかりで周囲がうんざりしていることも気づかず、どんどん会話を広げていきますので、自己中心的なタイプに思われることもよくあります。
一気にまくし立てる話し方をすることもよくあるので、終わった後はお互いにどっと疲れてしまうかもしれません。
コミュニケーションが苦手
自分の話にすり変えるのは、心理的に会話に苦手意識があるため。つまらない人だと思われたくない気持ちが強く、自分が知っている話題になると飛びついて話し始めてしまうのです。
いつも会話の中心になっているように見られていますが、実は不安だらけ。自分の存在感がなくなるのが怖いので、周囲とのつながりを何としてでも持ちたがります。
会話に不慣れのため、話題があれば率先して話すべきだと思っているのでしょう。話がつまらない人だと思われないよう、必死に会話しているのです。
せっかち
いつも忙しく過ごしがちで落ち着きがないタイプは、自分の話にすり替える心理が働きやすい傾向があります。あれこれ頭の中で考え、順番がわからなくなることもよくあるでしょう。
基本的に時間を無駄にしたくない思いが強いため、会話も要点を掴み自分が言いたいことをさっさと話して終わりにしたいのです。いつも動き回り気の休まる時間がありませんが、自分の話にすり替えても長時間話すことはなく、話し終わるとすぐにその場から去ることもあります。
話を横取りされた時の対処方法
自分の話にすり替える人は、心理的な要因を考えると上手く接して会話もぶつからずできるようになります。もし話を横取りされた時は、次のポイントを意識して対処してみましょう。
短く会話を終わらせる
自分の話にすり替えるのは、心理的に自分の存在感を知ってもらいたい思いが関係していますので、同じ話の繰り返しでただ時間が過ぎていくこともあるでしょう。
仕事が終わった後の立ち話に1時間など、話が長くなるととても面倒ですよね。そのような傾向が強い相手とは、短く会話を切り上げてしまうことが対処法のひとつ。
「そろそろ行かないといけないので…」「メールの返信をしないといけないので…」などと言い訳してその場を去りましょう。自分の話にすり替える人は頭の回転が速い人も多いため、それとなく察してもらえれば次から意識して接してくれるかもしれません。
話題を戻す
せっかく自分が会話を始めたのに、他の人にすり替えられたら面白くないですよね。そんな気持ちになるのは当然のことですが、自分の話にすり替えるのは無意識の場合がほとんど。
決して悪意があってやっているのではないため、相手の行為を誤解しないためにも丁寧に話題を元に戻してみましょう。「さっきの続きだけど…」など、相手が話をすり替えたように自分も元の話題にすり替えてしまうのです。
意図的な行為は相手にも通じるかもしれませんので、そんなタイミングで会話の流れを察してくれるでしょう。
話に乗らない
自分の話にすり替える人は、心理的な共感を求めていることもあります。このため「そうだね」「わかる、わかる」と関心を示すと、さらに話が盛り上がってしまう可能性も。
結果的にそんな周囲の反応が得られると、自分の話にすり替える習慣はいつまでも続きますので、一切反応しないことも対処策のひとつになります。
話題をとられたら相槌を打たない、またはスマホをいじり始めるなど、興味がないことをアピール。毎回だと相手に悪いので、話をすり替えられた時はこのような態度で気づいてもらうこともできます。
気にせず聞いてあげる
会話が苦手な人なのだと納得して、そのまま相手に話させてしまうのも方法です。色々と工夫して対処するのも大変なので、それなら数分間我慢してその場をやり過ごすこともできるでしょう。話を聞いてもらいたいだけの人、そう思えば負担にならず接することができるかもしれません。
まとめ
自分の話にすり替える人は、心理的に色々なことが考えられますが、自分が気持ちよく話せる環境作りには思いやりやマナーなどが必要ですね。各々の会話のスタイルを理解すれば、それに合わせて快適なコミュニケーションが可能になるでしょう。
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